83歳男性 他院にて発作性心房細動、心房粗動に対するカテーテルアブレーションを2回行いましたが、再発してしまった患者さんです。高齢なので3回目のカテーテルアブレーションをするか悩みましたが、お風呂に入ると発作が起こるからお風呂には入れないと切実な訴えがあったため行うことにいたしました。
肺静脈隔離 を行い 術後しばらくして心房粗動がおこったため
心房粗動に対して三尖弁輪下大静脈間線状焼灼を行ったようです。
発作性心房細動がでるようになり、心房細動停止時に4.2秒心臓が止まってしまうという所見があったため抗不整脈薬(不整脈をおこしずらくする薬)が投与できませんでした。
当院にて3回目のカテーテルアブレーションを行うことになりました。
肺静脈隔離はすべてできておりませんでした。隔離ラインもだいぶ肺静脈よりだったため、同様の部位を通電すると肺静脈狭窄が起こる危険性があると判断し、以前の通電部位より左心房側で新たな肺静脈隔離を行いました。左心房が拡大していなかったため通常の左心房後壁隔離、上大静脈隔離を追加し、イソプロテレノール負荷(不整脈を出やすくする薬)を行い、心房細動の原因となる上室性期外収縮がでないことを確認し手術を終了しました。。
術後1年たちますが、心房細動の発作もでなくなり、抗凝固薬も中止しております。
脈がのびることもなく、お風呂にも入れるようになったと喜ばれております。
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