不整脈・心房細動コラム

心房細動 アブレーション 3回目 51歳男性

1年程度持続する長期持続性心房細動に対するカテーテルアブレーション3回目 51歳 男性

他院にて1年程度持続する長期持続性心房細動に対するカテーテルアブレーション2回施行後、持続性心房細動で再発してしまった患者さんです。

1回目カテーテルアブレーション

肺静脈隔離を行い、再発してしまったため

2回目カテーテルアブレーション

肺静脈隔離、上大静脈隔離後、イソプロテレノール負荷(不整脈を出やすくする薬)を行い心房細動の原因となる上室性期外収縮がでないことを確認し終了

残念ながら再発してしまったため当院にて3回目のカテーテルアブレーションを行うことになりました。

3回目カテーテルアブレーション

肺静脈隔離、上大静脈隔離はできておりました。通常より大きい左心房後壁隔離を行いましたが、簡単に心房細動が誘発されたため

左下肺静脈僧帽弁輪間線状焼灼を追加しました。イソプロテレノール負荷(不整脈を出やすくする薬)を行っても心房細動の原因となる上室性期外収縮がでないことを確認し終了しました。

術後、1年以上たちますが、再発なく経過しており、抗不整脈薬、抗凝固薬も中止しております。

2回目までに行ったのが肺静脈隔離、上大静脈隔離の場合、大きい左心房後壁隔離を追加することで心房細動が誘発されなくなる患者さんが多いです。

しかし、この患者さんのように簡単に誘発される場合、左下肺静脈僧帽弁輪間線状焼灼などの追加治療を行っております。

ページ著者・監修者 院長 濵 義之

濵 義之

主な経歴

2003年山梨医科大学卒業。循環器科の中でも不整脈を専門とし、心房細動に対するアブレーション手術を得意とする。君津中央病院循環器内科の医長・部長などを経て2020年に幕張不整脈クリニック(千葉市花見川区)を開院。5000件程度のアブレーションに携わり、年間500件以上のアブレーション手術を行う。

資格

  • 日本不整脈心電学会 不整脈専門医
  • 日本循環器学会 循環器専門医
  • 日本内科学会 認定内科医